史学概論、面白い

ざっと史学概論を読んでみて、また何冊か関連の図書も読んでみました。

教科書をまとめるのはこれからやるので、まだ知識として完全に整理できているわけではありませんが、とても面白い分野だと思います。

 

最も印象深かったのは、「歴史の解釈・認識(あるいは記述)というものは個々の歴史研究者の分だけある」という主張です。というか、こういう認識は歴史を志す人には当たり前のことかもしれませんね。。なんせニワカの歴史学生なもので...

 

それでも小中高と歴史を習ってきた「だけ」の身からすると、歴史にはまず「確定された事実」があって、それを暗記するものという印象がとても強く。つまりは歴史は物理学者が光の速度やプランク定数を確定したものと扱うがごとくに歴史事実を確定したものとして、その類推から歴史の解釈・認識も確定したものとしているっという理解でいました。

 

もちろん、ときに事実がひっくりかえったり、解釈・認識にブレがある(特に近現代について)ということも承知していましたが、それはたまにそういうことがあるもので、基本的には多くの歴史研究者の一貫した歴史認識というものがあるのだと勝手に妄想していました。いや、もっと正確にいえば、そう思っていたんだなぁっと気付かされました。

 

とはいえ、歴史を解釈・認識するのに本当に自由気ままにやってよいわけではなく、できる限りの史料を調査し、それらを基に妥当な推論を適用し、歴史研究者の独自の認識にいたるということだと思います。どの史料を重視するか、どう史料を評価するか、どういう推論規則を適用するかが研究者の腕の見せどころなんでしょうね。

 

歴史は自由で反面、とても慎重にならないといけない学問なんですね。